清水栄樹が手がける糸締め日本人形について
清水栄樹と辻村寿三郎
辻村寿三郎の糸締め人形の継承を極める
清水栄樹の糸締め人形は、NHK「新・八犬伝」の人形で有名な故・辻村寿三郎人形師が考案した、日本独特の人形作りの伝統を今に伝えるものです。
新・八犬伝(1973年4月2日~1975年3月28日放送、全464話)
最も特徴的なのは、粘土はいっさい使わず、顔から手足の先まで、芯に木毛を用いて和ゴテで人形の形を形成していることです。この技法により、人形には独特の柔らかさがあります。木毛を利用しているため、気温や湿度により膨張したり縮小したりと、人形が生きているような変化も楽しめます。これまでの日本人形の特性も生かしつつ、辻村寿三郎が独自技法により芸術に昇華したのが糸締め人形です。
辻村寿三郎(1933~2023)
清水英寿 - 辻村寿三郎の伝統を受け継ぐ人形作家
清水英寿は、12歳でNHK「新八犬伝」の人形に感銘を受け、辻村寿三郎氏に師事して糸締め人形の技法を学びました。歴史や文化の偉人を題材に、独創的な技術で命を吹き込む作品を制作しています。人形作家でありながら歯科医師としての顔も持つ異色の存在で、日本の文化と芸術に多大な貢献をしています。
展示会と特集
- 2010年 上毛新聞社「高崎人物事典」に掲載。
- 2013年:群馬県立近代文学館にて人形展開催。
- 2014年:群馬県立シルク博物館にて個展。
- 2015年:榛東村イヤリングミュージアムにて展示。
- 2016年:前橋臨翔館にて花燃ゆ人形展示。
- 2017年:富岡社会教育会館にて「清水栄樹の糸締め人形の世界」展開催。
- 2018年 群馬県立シルク博物館「絹産業の偉人たちとオールドノリタケ」展に人形が展示される。