清水栄寿の糸締め人形製作工程
糸締め人形とは、過去にNHKで放送されて話題を呼んだ「新八犬伝」の人形を制作した人形師の故辻村寿三郎が考案した技法で制作された人形のことをいいます。最も特徴的なのは、粘土はいっさい使わず、顔から手足の先まで、芯に木毛を用いて和ゴテで人形の形を形成していることです。この技法により、人形には独特の柔らかさがあります。
製造工程
「糸締め」→「コテあて」→「布かぶせ(布がけ)」→「彩色」→「結髪」→「手足の製作」→「着物の仕立て」→「着付け」の工程を経て仕上げます。
1. 袋状にした天竺生地(頭部と胴体)に木毛を詰めます
2. 糸で締めます
3.コテで顔を成形します
4.胴体に頭を連結させます
5.顔に布を被せ、彩色します
6. 染色した「すが糸」で結髪します
7.手足の製作と、着物用の生地を選び縫製します
8. 手足を付け、着付けして完成です