竹内コレクションについて
日本で何名かの著名なオールドノリタケのコレクターがいますが、竹内智章氏はそのうちの一人であり、その所有数ではトップの一人です。
オールドノリタケの研究家として、またJNCCのリエゾンとして、日本中のメジャーな百貨店や商業施設でオールドノリタケの展示会を頻繁に開催し、その魅力や芸術的価値、歴史などについての普及活動をギャラリートークやお客様との直接のコミュニケーションを通して精力的に行っておられます。
竹内氏とオールドノリタケの最初の出会いは35年前に遡ります。当時日本でも人気の高かった米国のビンテージジーンズやAir Jordanのスニーカーの日本人バイヤーを買い付けの穴場スポットに案内するツアーコーディネーターをしていた時代に、世界の古美術を紹介する情報誌「小さな蕾(創樹社美術出版)」に紹介されていたオールドノリタケに魅了され、そのツアー中にノリタケを探してみたのが始まりです。
ツアー中盤まではノリタケに巡り合うことはなかったが、旅の終盤にLAパサディナのフリーマーケットにバイヤー達を送り届けたあとのフリータイムに竹内氏が街中を歩き回り、骨董品を扱う店を訪ねて回ると、ついにオールドノリタケとの初対面の機会が訪れ、その美しいコレクションに衝撃を受けます。しかし、その時は仕事中であったため、そのツアーのバイヤーを店に連れて行くも自身が購入することは控えたが、数ヶ月後にそこでノリタケを販売していた人物と連絡を取り合って、その人が経営するガーデングローブのアンティークショップ(南カリフォルニア)に行くことになり、その時に購入したノリタケが自身の最初のコレクションとなった。
その後、竹内氏は米国に渡った美しい日本の逸品に関心をもつ日本人が何人もいることを知り、自身がノリタケのバイヤーとしてそれらを買い付けることで日本では出回っていなかった日本の芸術品を里帰りさせるという夢を追うことになります。インターネットで米国でノリタケを所有していると思われる店を探してはメールを送って精力的に逸品を探し始めます。
ある時、連絡を取った人物の1人が会員のINCCについて教えてもらい、その人が推薦状を書いてくれたことから、INCCに加入することができた。
INCCのコンベンションへ家族を連れて参加を重ねる中で、メンバーとの友情や信頼関係も築き、オークションにも参加するようになると、価値の高いコレクションを競り落とせるようになり、竹内氏のコレクションは量的にも質的にもどんどんと充実していくことになる。そのような経緯から2007年と2014年には日本人として初めてINCCの会長職も拝命し、ますますオールドノリタケをはじめとする日本の芸術品を世界的に広める活動に邁進するようになる。
竹内氏のコレクションはすべてMINT conditionで現在も状態のよい逸品が出ると買い付けをしているため、所蔵品は常時2000点以上にもなります。